五冊目読了 sotih
09sotihです。
・時刻 11:30
- 作者: 輪渡颯介
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2008/01/11
- メディア: 新書
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第38回メフィスト章受賞作。
城下の掘割に出る幽霊。底なし沼へ釣り人を引きずりこむ土左衛門。遭難者に道を指し示す下半身のない女。桜の下に埋められた子。真上の枝に首を吊った母親。
囁かれる怪談を巧みに利用し家老の闇討ちを企む藩士達は、自らが流した噂通りの、いるはずのない幽霊を目撃する。そして十年後、家老を斬った藩士達に不可解な死が訪れ始める。斃れた者は口々に言う。「死人に斬られた」と――
酒と怪談に目がない浪人・平松左門と腕は経つが気が滅法弱い藩士・甚十郎は、江戸と国元から事件の究明に乗り出す。そして、見た者は必ず死ぬという女の幽霊と、二度にわたる家老暗殺の企てが複雑に絡み合った謎の真相は、語られた数々の怪談を暴きつつ、予想だにしない解明を迎える。
歴史推理小説は全く読んだ経験がないので、他の作品との比較などは出来ませんが。
端正に纏まった良作です。準主人公である平松左門の破天荒っぷりと甚十郎の臆病さの対比が面白く、彼らの掛け合い漫才がいい味を出しています。謎の真相も実に素直で、奇を衒っていない分すんなりと楽しむことが出来るでしょう。
ただ、最後のオチはいらないんじゃないかな……。無理に笑いを取るよりも、謎を謎のまま謎として余韻に浸らせる方が素敵でしょう。
六冊目は「このBLがやばい! 2010年腐女子版」でした。ついに恐れていたことが起きてしまった……(絹さんすいません